よくあるシーンだけど

最近のテレビ番組では、医療の分野を扱ったドラマが非常に高い評価を受けています。医師や看護師が一丸となり患者さんの救命に全力を尽くす姿は、視聴者からの好感度も高いようです。

テレビで扱われる場面には、実際の医療現場で良くあるシーンも多く見受けられますが、どう考えても現実には起こらないであろうシーンも多く見られます。典型的なシーンが、手術室での看護師同士の喧嘩です。上手く仕事をこなせない新人看護師をベテラン看護師がネチネチと叱責するといった内容で描かれていますが、実際にそのような事を行った場合はオペ室からつまみ出される事は間違いありません。一刻を争う状況の中では喧嘩などできる空気では無いはずだからです。
また、ある医療ドラマでは手術中にもかかわらず、担当医師が交代して手術をするという場面がありましたが、これも現実には起き得ない場面と言えます。手術において看護師や医師が途中で交代してしまっては、オペを継続する事ができなくなってしまうからです。
院内で容態急変者が出た時の看護師の対応も、脚本と現実では全く異なります。役者の方は非常に焦った様子で大声を出し、「○○さんの血圧が低下しました!」等と叫びますが、看護師や医師はいかなる事態にも冷静に対処しなければなりませんので、静かな口調で関連部署へ報告を行います。

医療系のドラマは視聴者からは共感される事の多い部分もあるのですが、やはり演劇ですので、実態を伴わない場合が少なくありません。まあ、だからこそドラマとして面白く仕上がっているんですけどね。